第20回 ひきこもり応援ネットはコロナの影響で4ヶ月の間を置いて
新松戸、中核地域生活支援センター ほっとねっとで7月21日(火)に開かれました。
初参加の、松戸就労支援準備室 松戸あじさいワーカーズコープのAさんは
「ひとりひとりに寄り添いながら就労前の悩み、不安を共に考えその方に合った働き方を一緒に考えて行きます」との事でした。
同じく初参加の、松戸市中高生の居場所事業 五香六実地区 青少年プラザのOさんは
「中高生の居場所として学校以外の所で、ホッと一息ついたり
やりたい事ができる居場所として利用できたら」と話しておられました。
民間団体で初参加の、みんなの居場所 そらいろHouseふらここのSさんは
「地域の方々、生きづらさを抱えた方、福祉的支援を必要とする方に寄り添いながら付かず離れずの支援を電話、メール、個人相談等いたしております。
又、子どもの居場所もしております。」との事でした。
以前から参加頂いている行政の方々もコロナ禍のお忙しい中都合を付けて参加頂きました。
意見交換の時
「私は当事者が社会への第一歩を歩み出したい時、寄り添い伴走して来た。長年のひきこもりを経て社会へ一歩ー歩、歩み続けている人もいる。しかし、コロナの影響で関わっている人達との繋がりが取りにくくなるのでないかという懸念もある」
行政の立場から色々な工夫をしながら時には訪問活動を実践しているNさんの意見もありました。
行政の側から参加なさった方々は相談にいらした方に他の機関を紹介しながら、でも、どの様に対応したら良いのか手探り状態でもあるという意見もでました。
又、「人と関わる事は大切な事であり、その先に働くという選択もあるかも知れません。
その支援ができたら嬉しいし、喜ばしい事ではありますが、
それだけでなく、家族以外の人とは関わらなくても(勿論関わる事も有りだけれど)
本人も家族も苦しむ事が少なかったら、ひきこもりながら生きていく生き方もあるのではないか」という意見がRさんから出ました。
私は、ひきこもりを考えた時、見逃されがちだけれど重要な視点ではないかと思いました。家庭が安心して居られる場所であればそれもひとつの在り方かもしれません。
当事者がそれを望むならば。ただし当事者も変わっていく可能性もあり、
「私は支援なんかいらない!」と言っている人も困ったとき、人と関わりたいと思ったとき、喜んで手を差しのべる人が必要なのかも知れません。
以前NHKでひきこもりを扱かった番組にひきこもりの方々と長年関わっている池上正樹さんが、
「ひきこもっている人にとって一番絶望するのは忘れ去られる事です。
エアポケットのような穴に落ち込み誰にも省みられなくなる事が恐ろしいのです」と述べておられました。
私は我が子が不登校からひきこもり状態を16年近く続けた中で社会の目も随分変わったと思える部分と少しも変わっていないと思える部分があります。
ひきこもり応援ネットができて行政の方々が一堂に介して話し合うなんて20年前は考えられない事でした。
ひきこもり応援ネットは、生きること、ひきこもること、働くことを応援しつつ当事者と家族に寄り添うネットワークでありこれからも緩やかに繋がっていくのだろうと思います。
一方「何処に相談したらいいのか分からない」という当事者とご家族の声も相変わらず聞こえてきます。
まずひきこもりに特化した公的相談機関を、私が住んでいる地域にどうしたら
作る事ができるのか現実問題として皆で話し合いたいと思っています。
(TK)
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