第15回目を迎えた『ひきこもり応援ネット』について
- ひきこもり応援ネット
- 2019年10月7日
- 読了時間: 4分
更新日:2019年10月8日
先月9月17日(火)に、今回も新松戸の中核地域生活支援センターほっとねっとで行われました。連日の猛暑の中、皆さんはそれぞれ忙しい日程の中、都合をつけて参加してくださいました。
さかのぼること3年前の9月26日(火)、第1回目の『ひきこもりを考える会』を開催したときには、参加したのは支援団体6団体10名でした。「ひきこもりの親の会よっといで!」の代表のHさんの呼びかけで始まりました。私は、ひきこもりを経験した息子のことで悩んでいたこともあり、何かやれることがあればと参加しました。最初に集まってお互いに顔を合わせたとき、緊張もありましたが、直接各関係支援機関の方々と一堂に会えたということがとっても嬉しかったことを覚えています。それぞれに自己紹介、所属している支援機関の説明などを行いました。その後だいたい二か月に1回ゆるいつながりで開催しましょうということでつながっていき、交流を深めています。
今回は、参加団体が松戸市の行政の方々もふくめて2倍以上の14団体16名で、とうとう今回で15回目を迎えることができました!
この会では直接、支援機関の方々から、どういう方々に、どういう支援を行っているのかを聴くことができ、また悩んでいる私たち親からはどういう気持ちでどう悩んでいるのかどうしてほしいのかを伝えることができています。しかしなかなか支援につなげられず、どう行動していけばいいのかという悩みも出されていて、今後の課題です。
しかしそんな中で・・・
今年になってから、当事者のKさんたちが、やりはじめた五香にあるふれあい22での「心の支え」、ひきこもりのお子さんの親御さんのSさんの「歩き塾」など、ご本人たちが直接この会に来てその活動を紹介してくれました。自分たちだけで悩むのだけではなく、その経験を生かしてともに生きていこうという気持ちに打たれました。それを悩んでいる方々に知ってほしいし、情報として伝えていかねばと思いました。ちょっと行ってみよう、参加してみようと思ってくれたらこんなうれしいことはありません。また家から出られないけれど、できることからはじめようという自宅でできる仕事を提供している事業所「ハッピーワーク」をやっているSさんも参加して、多様な生き方、働き方もあることを伝えてくれています。また新しく参加した方から、自分の辛い経験を話してくれたり、新しい支援機関の方々の参加も増えています。地域の民生委員児童委員さんも現状を何とかしたいという思いで参加されています。
このようにこの会を継続する中で支援する、支援されるという形だけではなく、ともに感じともに活動し、ともにお互いを応援する方向になってきています。
昨年は8月25日(土)に『ひきこもり支援の理解と支援について』という講演会を初めて、開くことができました。講演は、講師に檜垣先生、ひきこもりへの現状とその理解についてお話しいただきました。また10団体の支援機関の紹介も行うことができました。参加者は170名近く(当事者、家族、支援者、民生児童委員など)でした。ひきこもりについてあまり知らなかった方がいる一方、実際に悩んでいる方々もいらっしゃっていてあらためてこの講演会の意義を感じることができました。
また今年の7月27日(土)『ひきこもりと向き合う~家族や周りの人へのヒント~』という講演会を、不登校を考える東葛の会「ひだまり」との共催で開くことができました。富山県のひきこもり家族の会のお二人のお話を聴き、その後質問や交流会を行うことができました。ここでは率直な家族の方々の声がきけましたし、一人一人で悩むのではなく、つながっていくことが大切であること、声を上げていくこと、ともに生きていくことでと強くなれると実感しました。
今後も、この『ひきこもり応援ネット』を皆さんとともに継続し、いろいろな場合に対処できるようにお互いに意見を出し合い、ゆくゆくは「ひきこもりの相談窓口」や「居場所」ができることを目指して活動していきたいと思います。
(不登校親子応援ネット A.T)
Comments