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執筆者の写真ひきこもり応援ネット

講演会「子どものSOS、見えますか?~不登校、青年の生きづらさ…、どう理解しますか~」

 11月5日馬橋東市民センターで、広木克行先生を講師に迎え、ひだまり主催の講演会がありました。


 不登校の背景にはその子自身が自分で自分を信じられなくなる「自己不信」だけでなく、

イジメと自殺の増加、学校自体の劣化ともいえる大きな変化がある。現在、第二の不登校ブームだそうです。

でも、以前に比べ関心が薄れてきてないでしょうか?不登校と聞いても「大変ねえ…」と距離があく。

どうしたらいいのか?何ができるのか?わからないから…といこともあるでしょう。

不登校になったら、どうしたらいいのか?何をゴールにしたらいいのか?普遍的な方法論がなく誰にもわからないからです。


 広木先生には今回、不登校の定義を教わりました。文科省の示す「30日以上登校できない」には続きが必要で、

「心がもつれ、家庭に助けを求めている子」なのだそうです。

心がもつれ出すと、症状が現れる子もいる。更には行動化する。その行動は一番親に向かいやすいようです。

それは親の愛を確かめる行為であり、言葉にできないために行動で示すしかない本人の苦しさでもあるかもしれません。

そして、最後には言語化することで心が整理されもつれがほどけていくという段階があるそう。


 後半は公開相談として3組の方が相談を公開してくれました。それらを聞いて広木先生からは、対話すること。

”○○のこれがいいらしいよ”という親の頭の中のことで勧めるのではなく、親自身が見てきてよさそうと思った点を伝える。そして日夜ゲームやSNSをしていると親は不安になるでしょうが、それでも”ゲームができる”、今できていることを大事にする。また、本人の否定ばかりにならず、いいところも発見していきましょうとのこと。注意しなければいけないのは、親の価値観で肯定し、本人の中では嫌なことの肯定にならないようにしないと、心はつながらない。

自立とは人と共存できるから成り立つこと。まずは家族とどう共存できるか。”マイナス思考”を否定的にとらえず、一生けん命生きていると捉えていく。”昼夜逆転”もこの子にとってどんな意味があるのか、を考えようということです。


 最後に、感想ですが、不登校という現象はマイナスに捉えられがちです。”学校も行かないでゲームばかり”。

なので、親は学校へ行かすべしというトラップに引っ掛かり、本人の心は余計にもつれる。シンプルに、産まれてきた時の親の気持ち”産まれてきてくれてありがとう”という原点に戻ってみてはどうだろう。ありのままの子供を認める。毎日の些細な出来事の連続である日常の中では、どこまで?いつまで?の戦いであろうと思いますが、親もそうして子どもと共にゆらぎながら成長できたらいいなと思います。


(AS)

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